モンゴル現地ツアーのご相談とお見積もりはこちらからメール:info@mongoru-ryoko.mn
モンゴルの暮らしと文化を知る
| 正月の呼び名 | ツァガーン・サル(白い月) |
|---|---|
| 時期 | チベット仏教暦にしたがい、宗教的に前年に決められる。おおよそ1月半ば〜2月半ばを元日とするが、毎年一定の日付とはならない(2027年は2月7日) |
| 定番料理 | オーツ(羊の丸ごと煮)、ボーズ(蒸し餃子)、ヘビン・ボーブ(揚げ菓子の積み上げ) |
どの社会、民族にも、新年と新しい家庭の誕生は盛大に祝われます。モンゴルでも、正月と結婚式は、家族総出で準備して祝う特別な行事です。このふたつの行事では、ともに羊を丸ごと1頭、骨付きのまま煮た料理が出されます。これを「オーツ」と呼び、できるだけ尻尾が大きいものが好まれます。この1年、もしくは、これから一生、丸々太った羊たちに囲まれることを願うのです。羊がいることが、幸せの第一歩なのです。
モンゴルでは、正月を「ツァガーン・サル(白い月)」と呼びます。日付は、チベット仏教暦にしたがい、宗教的に前年に決められます。おおよそ1月半ば〜2月半ばを元日としますが、毎年一定の日付とはなりません。
正月の準備は忙しく、年が明けてから数日間は、家を訪問したり、お客が来たりと、とても忙しくなるため、特に食事の準備を念入りに行います。正月期間は、どこに行っても「ボーズ」が出されます。ボーズとは、蒸し餃子のようなもので、肉がたくさん詰まった縁起物とされ、冷凍保存ができるので、急なお客に提供しやすいです。300〜500個も作り置く家もあります。人は、これを大晦日の夜に腹一杯食べて、幸せ一杯で元日を迎え、年が明けてからも食べ続けます。そして「まるまる太って新年を迎えたか?」と尋ね合います。
年が明けると、太陽が上がる前に、家人たちは、暦師の発表にしたがい、決められた方角に家から出て、家に戻るという儀式を行います。出てから戻るまでにすべきことや、歩きながら唱えるべき経文などが決まっていて、それらを太陽が昇る前に終わらせて、家に戻らねばなりません。たとえば、「家から出て東南に向かい、○○経文を7から21回唱えながら歩き、家の北で小さな火を起こし、それを水や雪で消してから、家の南から戻ること」などです。
これが終わると、家人たちは晴れ着に着替え、上座の家長に正月のあいさつをします。家長はあいさつを返します。その後、「オーツ」を仏壇に供え、全員が食事をとります。テーブルには、オーツ、ボーズに加え、小麦粉を揚げて作った「ヘビン・ボーブ」が積まれています。必ず奇数段に積み重ねられ、乳製品や角砂糖、あめ、チョコレートなどでデコレートされます。これは、お客におみやげで渡します。舟状の形をしており、上を向いたものは満たしておくべきという習慣にしたがって、ヘビン・ボーブの上に乳製品などを載せて手渡します。善きものを皆で分け合うという習慣です。
これから数日にかけて、あいさつ回りが続きます。ボーズとヘビン・ボーブを皆が分かち合い、新しい年が良き善き年となることを願うのが、ツァガーン・サルなのです。